じゃんけんに強い人の続編:パチンコ自称強者の現実

前回の記事では、じゃんけんに強い人と弱い人の心理的構造を整理しました。今回は、同じ「勝ち負け」というテーマを、完全に運に依存するパチンコに置き換えて考えてみましょう。




パチンコにおける“強さ”とは

じゃんけんでは、心理戦や自己解釈によって勝敗を有利に運ぶ余地があります。しかし、パチンコは完全に確率依存のゲームです。

1. プロのパチンコプレイヤー
プロであれば、勝率が高い場合があります。しかしそれは「強い」からではなく、機械や確率のカラクリに沿った作業を行っているだけです。誰でも同じ方法を使えば、同様の結果が得られます。

とはいえ、彼らも度が過ぎれば店側に認知され、出禁をくらえば食いブチを徐々に失います。


2. 非プロが“強い”と公言する場合
一般人が短期的に運良く勝った経験を元に「自分は強い」と言っても、それは錯覚です。勝敗の偶然を自分の力量と結びつけてしまうことで、現実の収支や確率を客観的に理解していないことが多く、外から見ると「自分を過信するピエロ」のように映ります。






還元率という視点

ここで、ゲームの性質を還元率という観点から見るとさらに明確になります。

じゃんけん:100%の還元率。理論上、プレイヤーの勝敗は五分五分で、全額がプレイヤー間で循環するため、強さの解釈が可能です。心理戦や戦略が勝敗に影響する余地があります。

パチンコ:約90%の還元率。つまり長期的には必ず機械側に利益が偏る構造になっており、勝率を上げる努力をしても運に支配される部分が大きい。非プロが「強い」と思うことは理論的に不可能です。


この視点を加えると、パチンコで自称強者を名乗ることがいかに現実離れしているかが一目でわかります。




じゃんけんとの決定的な違い

心理的介入の余地
 じゃんけん:相手の心理や戦略を読み、勝率に影響させることが可能。
 パチンコ:機械と確率がすべて。心理的介入は勝率にほとんど影響しない。

自己解釈の価値
 じゃんけん:勝敗をどう解釈するかで自己承認に変えることができる。
 パチンコ:勝っても負けても、自己解釈による「強さ」は現実には意味を持たない。





結論

じゃんけんは心理と戦略次第で強さが存在し得る。

パチンコは確率依存で還元率も低いため、「強い」と公言する非プロは自己認識の錯覚にすぎない。


要するに、勝敗を「強さ」と結びつけるのは、ゲームの性質によって現実感が大きく変わるのです。心理戦の余地があるものには強さが生まれる。しかし、確率と還元率に支配されるゲームでは、強さは幻想にすぎません。

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