私たちは日常で「信じる」ことに頼りすぎています。
お金、未来、他人、社会…何かに信仰を置くことで安心しますが、同時にそれに縛られ、苦しくなることもあります。
しかし、信じることを手放し、ただ「感情を味わう」ことに集中すると、人生は意外なほど豊かになります。
この生き方を表す新しい言葉が 「感味(かんみ)」 です。
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感味とは何か
感味とは、
感受:与えられた感情を受け取る
感情:心に生まれる動きを認める
味わう:その感情をありのままに味わう
この三つを統合した概念です。
つまり、感味とは 「感じたものをただ味わう」 ことに尽きます。
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負の感情も味わう
感味の重要なポイントは、喜びや楽しさだけでなく、悲しみや怒り、寂しさといった負の感情も味わう対象であることです。
たとえば、哀しみ。
私たちは多くの場合、「嫌だ」「避けたい」と思い込みます。
しかし、感味の視点では、哀しみすら 味わうべき対象 です。
悲しみを味わう
その感情を感じ切る
すると、悲しみの中にある自分自身を客観的に発見できる
負の感情を味わうことで、自己の深みが広がり、感情の全体性を味わえるようになります。
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信じないことのメリット
たとえばカップルの関係性を考えてみましょう。
「相手を信じる」という概念があります。
しかし、信じるということは、同時に 相手を疑う ことでもあります。
疑いがなければ信じることは成立しません。
では、もし ハナから信じなかったら?
疑いは発生しません
相手の優しさや思いやりがあれば、素直に喜べます
喜びや感情を純粋に味わえる
信じないことで、負担や疑いが消え、感情をそのまま「味わう」ことができるのです。
これもまた、感味の大きな特徴です。
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感味の生き方
感味は努力ではありません。呼吸のように自然に、ただ感じて味わう。
信仰は不要
過去も未来も関係ない
喜びも悲しみも、ただ味わえばよい
信じないことは、自由と軽やかさをもたらします。
負の感情も含め、あらゆる感情を味わい、存在することそれ自体が豊かさです。
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「感味」に生きるとは、信じずに、感じ、味わい、存在すること。
そのとき、私たちは初めて、自分の感情と真に向き合い、人生をありのままに受け取ることができるのです。
「感味」―何も信じず、全ての感情を味わう生き方

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