なぜ既存宗教は若者に刺さらなくなったのか

──簡単な比喩で説明します


前回「カスタム宗教」という概念について触れましたが、
今回は なぜこの“個人宗教”が一般化されず、
逆に既存宗教が若者に全く刺さらなくなっているのか を解説します。

結論は非常にシンプルです。




■宗教とは、もともと「お金が回るビジネスモデル」だからです

歴史に残るどんな宗教にも、

寄付

組織の維持

労働力の確保


といったビジネス上の機能があります。

そのため、どの宗教にも必ず書いてあります。

「他の神を信じてはならない」

これは精神論でも徳の教えでもなく、
はっきり言えば 顧客の囲い込みのための仕組み です。

言い換えれば、

「うちのサービスを使うなら、競合サービスは禁止です」

ということです。




■ここに、現代の若者との“決定的なミスマッチ”があります

現代の若者は、当然のようにこう考えています。

NetflixもPrime Videoも使う

楽天もAmazonも状況で使い分ける

複数サブスクを同時に契約する

最も便利でお得なものを自由に選びたい


つまり、若者は 複数プラットフォーム前提の時代 を生きています。




■ここで非常に分かりやすい比喩があります

既存宗教の主張を、ECサイトで例えるとこうなります。




●既存宗教の論理

「Amazon会員になったら、
楽天市場やヤフーショッピングの利用は禁止です。」




●現代の若者の反応

「いや、そこまで縛るなら入りません。」




この一言で、
既存宗教が若者に刺さらない理由が 完全に説明できてしまいます。




■現代の価値観は「自由に選べること」が絶対的な正義です

今の人々は、

何かひとつに縛られたくない

自由に組み合わせたい

気軽に乗り換えたい

自分で最適解を選びたい


という価値観で生きています。

そんな時代に、

> 他の神を信じてはならない



という囲い込みモデルは、
現代の感覚と真っ向から衝突してしまいます。

若者に響かないのは、ある意味当然なのです。




■だからこそ「カスタム宗教」が生まれます

既存宗教のモデルは時代に合いません。
その結果、若者は自然とこうなります。

「自分だけの価値観・世界観(カスタム宗教)を持つ」

しかもこれは、

他人に依存しない

ストレスがほとんど発生しない

自分で幸福を生産できる

どこにも縛られない


という、極めて強力な生き方になります。

既存宗教にとっては“理想的な顧客ではない”ものの、
個人にとってはこれ以上ないほど健全なスタイルです。




■まとめ

既存宗教が若者に刺さらない理由は、たった1つです。

それは、宗教がもつ「囲い込みビジネスモデル」が、
複数サービスを自由に選びたい現代の感性にまったく合わないからです。

Amazon会員になった瞬間に、
楽天やヤフーショッピングを二度と使えませんと言われたら、
誰も入会しません。

それと同じ構造が、
既存宗教と若者との間に起きているだけなのです。

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