> 「人間にとって、生きがいとは何ですか?」
そう聞かれたら、僕はこう答えます。
「その言葉の通り、張り合いや楽しみのある出来事のことです。
もし今あなたが“楽しい”と感じることがあるのなら、
それがあなたにとっての生きがいです。」
では、それがない人は?
いま、たまたま“ない”というだけのこと。
焦ることはありません。
それは、無理に探して得るような性質のものではないのです。
—
生きがいは“必要なもの”ではない
「生きがいがない」と感じると、
多くの人は「自分には何かが欠けている」と思ってしまいます。
でも、僕はこう考えます。
生きがいは、あれば嬉しいけれど、なくても大丈夫なもの。
人生の必需品ではありません。
なくても、ちゃんと日々は過ぎていきます。
—
生きがいは、“与えられる”もの
ここがとても大事です。
生きがいは、探すものではありません。
努力でつかみとるものでもありません。
それは、ある時ふと、
誰かとの出会いや、何気ない瞬間を通じて“やってくる”ものです。
しかも、自分の手の中ではなく、
自分の外側から、ふっと差し出されるように。
—
生きがいがある人は、ただ“ちょっと早く受け取った”だけ
「生きがいがある人=充実している人」と思われがちですが、
それは誤解です。
その人は、たまたまあなたより少し早く、それを受け取っただけ。
それだけのことです。
比べる必要も、気にする必要もありません。
—
「つまらない」と感じるとき
生きがいがない、という人の多くは、
人生に絶望しているわけではありません。
> 「ただ、つまらない」
そう感じているだけです。
ゲームもやり尽くした
好きな漫画の続きは出ない
楽しみにしてた新作も、すぐに終わってしまった
そうやって、日常の“楽しみの在庫”が尽きていく。
その気持ちは、よく分かります。
—
では、提案です。
> 「なら、あなたが“作る側”になってみたらどう?」
今まで、完璧な作品に出会ったことはある?
きっとないはず。
完璧な作品は、あなただけの中にあるんだよ。
それを形にしてみるのは、きっと楽しいと思う。」
—
生きがいは、「創る姿勢」から生まれる
ここで言う“創る”とは、
何も絵を描いたり、音楽を作ったりすることだけじゃありません。
自発的に誰かに親切にすること
好きな人を大切に思うこと
美味しい料理を作ってみること
気持ちよく体を動かすこと
こうした日常の行動すべてが、
立派な“創造的な動き”です。
世界に、自分の色を少し足してみること。
それが、いつしか“生きがい”につながるのです。
—
そして、仕事の中にも
これは、プライベートの話に限りません。
仕事中でも、目の前の人の役に立とうと考える。
困っている人はいないかと目を配る。
ほんの少しの工夫や心配りをする。
それだけでもう、
あなたは仕事の中で「何かを創っている」状態です。
—
結果として、もらえるもの
そうして動いていると、
ときに相手から「ありがとう」と言われることがあります。
その瞬間、
「自分が意味のあることをした」と自然に感じられる。
すると、不思議なほど、
「生きがいがない」という悩みは、
その場からふっと消えていたりするのです。
—
まとめ
生きがいとは、
探して見つかるものではなく
頑張って手に入れるものでもなく
ふと与えられるもの
そして何より、
自分が少しでも“創っている”という感覚の中から、自然と生まれてくるものです。
—
どうせなら、今日のどこかで、
ほんの少し、何かを“創って”みてください。
誰かに声をかけてみるのでも、
部屋をちょっと整えてみるのでも、
いつもと違う帰り道を歩いてみるのでもいい。
そこにあるのが、「生きがい」かもしれません。
「生きがいとは?」——なくたって良い。だけどあった方が良い不思議なこと。

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